今週は大変でした

手術と学会(講演)でドタバタでした。
木曜日は朝から病院で内視鏡を数件こなして、11時から学会会場で打ち合わせ、
午後、病院に戻り胃の手術をして、そのあと夕方から発表がありました。
金曜日は、朝から胃の腹腔鏡手術(腹腔鏡補助下幽門側胃切除=LADG)をして、
3時から、1時間の講演をしてきて、いったん病院に戻り、夜は前任地の病院の
集まりに参加というスケジュールでした。もちろんこれ以外に細かい用事もあるのですが
今日、お話しするのは、忙しいということを訴えたいのではなく、講演した内容です。

昨日は、第3回『デジタル・フォレンジック事典』説明講演会で講演してきました。
医療におけるデジタルフォレンジックを概説して、さらに、実例として、我々が開発した手術記録システムを紹介しました。

これは、手術の映像を正確に残すためのシステムです。
外科手術は侵襲の高い治療で、合併症により後遺症を起こしたり命にかかわるようなことが起きるリスクがあります。
それが外科医のミスなのか、一定の確率で起きうる偶発症なのか、事後的な検証を必要とすることがあります。
その際に、証拠性の高いビデオがあれば、適切な検証が可能ですが、改ざんされた可能性があるビデオでは検証する意味が薄れます。
そこで、このシステムにより証拠性を担保することで、万一の医療事故発生時のために、リスクマネジメントしうると考えられるわけです。

しかし、これは単なる事故のためのシステムとは考えていません。
確かな記録を残すことで、患者さんと医療側との確かな信頼関係を築き、相互理解を深めるために有用なツールになると確信しています。